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講釈師の名跡、神田派の開祖、世話講談の第一人者、六代目 神田伯龍 Webサイト

講談豆知識knowledge

講談って何?

 講談は、いくさの様子を語って聞かせる「太平記読み」から 始まったとされます。講談には、一席で読みきる一席物も ありますが、話が長いのが特徴です。
 長い話は、雑誌の連載小説と同じで、話の初めにそれまでの お話の要約があります。そして、終わりに、 これからどうなるかという話をします。
 話の途中のどの一席を聞いても、わかるようにできているの です。

講談を読む

 講談では「語る」ことを「読む」と言います。
 講談は机を前に置きます。
 今は、机の上に本を置くことは珍しくなりました。
 置いた本は読むのではなく、本当のことを言っているのだと いう意味で本を置いてみせたのです。

講談を作る

 昔の講釈師は、高座で演じながら話を作ったと申します。
 同じ演題でも、演者がどう解釈するかによって違うのが 講談です。

講談の演題

 昔の講談師が作った話と現代の講談師が作って語る話が あります。
 古典と新作と言うとわかりやすいかも知れません。

講談は小説?

 小説家は小説を書いていくうちに、自分が書いている物語の 中の人物が動き出して物語が展開していくと言います。
 講談も話しているうちに、同じようなことが起きると伯龍は 言います。
 演者が登場人物になりきってしまうのです。
 時代小説が盛んではなかったその昔、講談は印刷され、流行 ったものです。

講談は実話!

 講談は創作ですが、原則として、すべて実話ということに なっていますし、実際、実話を元にしているものが多くあり ます。
 そのため、話の中で「何年何月何日」の出来事であると言い 端役でも登場人物には、名前があります。
 が、出てくる人物は大勢、名前があることで本当らしく聞こ えることが大切なので、話すたびに違うこともあります。
 それらしい名前であることが必要なことだからです。

講談師は先生

 昔は軍書講釈と言って、武士の仕事であったと伝えらてお りますので、「先生」と言いました。
 弟子だけが「師匠」と言ったのです。
 今は、伯龍師匠と言われることが多くなりました。

講談の机

 伯龍が講談師になったころ、「釈台」は蔑称であるとされ、 講談師は「机」または「見台(けんだい)」と言っていまし た。
 今では、蔑称であったことは忘れられ、「講談の机」という 意味で、便利に使われています。

講談の張り扇

 昔は自分の声の高さに合わせて自分で作りました。
 伯龍は机なしで語る機会が多く、机があっても張り扇は 使いません。
 その昔、張り扇の音がうるさいとお客様に言われたからと、 伯龍は、言っておりました。
 昔は講談師個人が机を持たなかったので、寄席以外の 仕事では机なし、張り扇なしで演じたものです。

講談の口調

 世話物・修羅場・金襖(きんぶすま)等、演目により場面に より、口調の変わるのが昔の講談です。
 六代目神田伯龍は昔の講談の修行をした最後の一人でした。
 昔の講談を守りつつ、「アケオメ」のような四文字言葉が 流行れば自分でも作ってみたり、日々進化しておりました。


宇野信夫氏筆による伯龍

information神田伯龍の公式ホームページ

神田伯龍のWebサイト

URL:https://www.hakuryu.yokohama

神田伯龍のウィキペディア

URL:https://ja.wikipedia.org/Wi

宮岡博英事務所の伯龍のページ

http://hana-ni-awan.com/?page_i

茶碗

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六代目神田伯龍没後十三年演芸会 六代目神田伯龍没後十三年演芸会